吾輩は作曲する猫である。

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作曲

ベートーヴェン型とモーツァルト型

作曲家には2つのタイプがあると、昔、師から聞いたことがある。 ベートーヴェン型 モーツァルト型 それぞれについて、このように聞いた。 ベートーヴェン型 このタイプは、いわゆる構築型。 ひとつのモチーフや主題を非常に大切にし、こねくり回し、ギリギリ…

スランプ脱出法

作曲にもスランプがある。 そしてスランプが訪れるたびに、 「ああ、私の発想は枯れてしまったのか…」 などと思う。 ひどい時は、もう、ひとつの音符さえも置けなくなったのではないか、とさえ思ったことも多々ある。 過去の作品を眺めてみても、 (これ、本…

ひらめきに関する考察

作曲という行為には、多かれ少なかれ、インスピレーションが伴う。 インスピレーションなしには作曲できない。 アルノルト・シェーンベルク は著書『作曲の基礎技法』の中で、次のように述べている。 学生にとってもっともむずかしいことは、インスピレーシ…

作曲のプロセス〜私の場合

「作曲ができるなんて、才能がおありなんですね」というお声がけをいただくことがある。 この言葉に私は、お褒めの言葉として基本的には好意的に受け取りつつ、それと同時に何か少し突き放されているような感覚を持つ。 音楽を実際に作り、教えていると、「…

曲名(タイトル)のつけ方

① (歌詞のない)音楽作品は、曲名(タイトル)なしで聴いても、その曲の内容がきちんと伝えられるように作ることを心がける。 ② 曲名(タイトル)と音楽の内容やボリュームが少しも乖離せず、ピッタリと寄り添うように気をつける。 ③ そのためにも曲名(タイトル)…

作曲に音楽理論は必要か

「音楽(作曲)に理論は必要か」という議論は、古今東西尽きることがない。 まず私の見解を申しあげると、「あった方がよい」ということになる。 「感覚と理論のどちらが大事か」という趣旨と混同されがちだが、音楽理論とは2500年に及ぶ大作曲家たちの感覚を…